個人プレーのゴルフは自然以上に自分自身との戦いが多く、楽しい反面、やればやるほど疲れるという人も少なくありません。その点、スクランブルゴルフはチームプレーの特性により、通常のゴルフにはない付加価値と魅力に溢れています。
ゴルフをしようと思うとき、まず決めなければいけないのが一緒に行くメンバーです。「さて、今回は誰を誘おうか?」と人選に入りますが、一番考慮するのは経験やレベルではないでしょうか。 初心者だと様々な点で配慮が必要となり、逆に上級者だと自分の方が緊張してしまいそうです。ゴルフはメンバーそれぞれに目標がありながら、ペースを合わせなければならないという気づかいの多いスポーツのため、なるべく同じレベルの人を集めようとしますが、そう簡単に都合がつかないものです。 スクランブルゴルフは通常のゴルフと違い、チームプレーのため4人で1つのスコアを記録します。もし1人がミスしても、仲間の1人がナイスプレーでサポートすればOK。誰か1人にプレッシャーや負担がかかることはありません。まだコースに出たことのない初心者から経験豊富な上級者まで、さまざまなタイプの人が気軽に参加できるラウンドスタイルです。
一般的なゴルフ場が推奨するプレー時間はハーフ(9ホール)2時間10分から15分、フルコース(18ホール)で4時間30分が目安になっています。上手な人ばかりが集まれば余裕を持ってクリアできますが、実際のコースラウンドではそう思うように進まないのではないでしょうか。 アドレスから打つまで時間がかかる、チョロやダフリでボールが前に飛ばない、アプローチのミスで、なかなかグリーンに乗らない人など、経験やレベル、性格によってプレー時間に個人差が生じます。結果、後ろの組から急かされたり、足早にグリーンから立ち去らなければならなかったり、食事休憩が短かったりと慌ただしいゴルフになってしまいます。ラウンド中、イライラが募り険悪な雰囲気になることもあるでしょう。 時間に追われるゴルフが続くと、プレーに集中できず、スコアも崩しやすくなります。せっかくゴルフ場に来ているのですから、もう少し落ち着いてコースを歩きたいものです。 スクランブルゴルフはメンバーの中のベストボールを選択するため、タイムロスが少なく、プレー進行がとてもスムーズです。時間的にも気分的にもゆとりができ、じっくりゴルフを楽しめます。
仲間とのコミュニケーションもゴルフの楽しみのひとつです。ラウンジやレストランでのゴルフ談義はゴルファーにとって一番のリラックスタイムで話題も尽きません。ところが、わりとおしゃべりな人でもコースに出た途端、急に口数が減るということはよくある話。やはり、目先のプレーに集中しようと思うと、普段通りの会話は難しいようです。 会話は減っても「ナイスショット!」や「ナイスイン!」といったお決まりの掛け声など、ビジネスライクなコミュニケーションは必須です。ちょっと困るのは誰かがミスをしたとき。例えば職場の上司や年配の方がフルスイングでダフったときなどは、微妙な空気が漂う中、どう声をかけていいのかわからなくなってしまいます。この閉塞感が苦手でクラブを持たないという人もいるくらいですから、ゴルフで一番難しいのはコミュニケーションなのかもしれません。 スクランブルゴルフは一緒に戦略を立てたり、珍プレーで盛り上がったり、ナイスショットでハイタッチなど、楽しいコミュニケーションの連続です。また、チームプレーならではの一体感が味わえるとともに、メンバー同士の親睦が深まりやすいのもスクランブルゴルフの特徴です。 スクランブルゴルフの認知度はまだ低く、経験者もそう多くありません。しかし、スクランブルゴルフを知ってもらい、一度でも参加していただければ、すぐにその魅力を体感できるはずです。ゴルフライフはゴルフ場との協力関係を築きながらスクランブルゴルフを通じて、ゴルフの楽しさを広げていきます。